秋の釣り物として絶対に外せない魚があるとすれば「カワハギ」ではないでしょうか?釣り人の特権ともいえる新鮮なカワハギの肝は一度食べた人は忘れられない最高の食材の一つになるでしょう。
このカワハギですが、防波堤の際で釣れたり、投げ釣りの外道として掛かることも多い魚です。狙ってみると、数を伸ばすのはなかなか難しいので真剣になる人が多いのもこの釣りの魅力です。
堤防から狙えるカワハギは主に2種類
みなさん、よくカワハギ、カワハギと言いますが実は釣りで狙うカワハギは主に2種類いるのをご存知でしょうか?
まずはカワハギの種類を見て行きましょう。
カワハギ(丸カワハギ・マルハゲ)
マルハゲは防波堤の際や砂地、岩礁帯など色んな場所に生息しています。
また、特徴として中層で見かけることも多いですが、マルハゲを狙う場合は底が中心になります。
近年は船からのカワハギ釣りも流行っており、専用ロッドも発売されていて人気があります。防波堤からのカワハギ専用竿というのは、あまり見かけませんね。
代用としてぼくはエギングロッドを使用しています。本来船のカワハギ竿は9:1とか8:2といった先調子になっているものが多いです。
▼エギングロッドでカワハギを狙いたいけれど、ロッドが無いという方にはこちらの記事もあわせてどうぞ!
ウマヅラハギ
ウマヅラハギは防波堤の際で見かけたり沖目に潜んでいたりします。
いずれも中層にいる事が多く、初冬にグレ釣りをしていると外道で掛かってきます。しかし、口が小さいことからなかなか掛かりません。ウマヅラを狙う時はギャング仕掛けとか言われるハゲ掛けを使用することも多いです。
どっちが美味しいのか!?
そして、マルハゲは底付近によくいることもあってか磯臭さも併せ持っている個体が多いです。このほんのりとした磯の香りが煮付けにした時に最高に美味しいアクセントになっています。
メスに比べて長細いのが特徴で、メスは丸みを帯びています。
煮付けにしてもクリーミーな味を楽しめますが、新鮮な肝を食べれるのは釣り人の特権と言えるでしょう。肝に関して言えば、1匹で多く取れるのでウマヅラがおすすめです。
カワハギ釣りのシーズン(時期)
季節で言えば、秋から初冬にかけて寒くなっていくと肝が大きくなってきます。
ただ、水温の関係から真冬は堤防で釣れることはなかなかありません。瀬戸内海の淡路島でも堤防で年明けに釣れているのを見かけたことはあります。
ぼく自身が狙って釣っていたのは12月中です。いずれもその年によって水温が低くなれば沖へ行ったりすることもあるでしょう。
釣れる時期としては8月頃から11月が主なシーズンです。
ただ、太平洋側に面したところや水温があたたかいエリアはもっと釣れる時期が長い場合もあるでしょう。夏から初冬にかけてはよく釣れますが、5月~7月にも釣れたりします。ただ、その釣れた時は専門に狙っていない外道である時が多かったですね。
船釣りでは堤防より釣れる時期が長い場合が多く、淡路島周辺でも1月2月でも沖合から狙って釣果があります。この冬場は淡路島南部にある沼島沖で石鯛の幼魚を釣るシーズンでもあるため外道でよく掛かっています。
カワハギ釣りの場所
カワハギは琉球諸島を除く北海道南部以南の日本全国沿岸で釣ることができる日本人にとっても親しみの深い魚です♪
ウマヅラハギについては瀬戸内海では専門の船も出てます。一般的なカワハギ(丸ハゲ)については堤防釣りの他、船でも色んなところで盛んに釣られています。
堤防での釣り方
さて、そんな美味しいカワハギの釣り方ですが、主に投げ、胴突、ハゲ掛けがあります。
投げ釣りと胴突は主に底にいるマルハゲ狙いで、中層にいるウマヅラにはハゲ掛けに分があるでしょう。
マルハゲ釣りの方法 胴突仕掛
少し開きめに曲がった針ですが、さらに針先が内を向いています。
写真の針はカエシが2段になっている特徴がある針です。
主な釣り方としては胴突仕掛になります。
リールも竿に合わせて小型がよく、ラインに関しては伸びが少ないPEラインがアタリも取り易くておすすめです。
仕掛けは自作でも構いませんが、市販品で十分でしょう。錘は堤防で釣る場合は小型の3~8号を中心に使い、水深や潮流のあるところでは重たくしていきましょう。
胴突仕掛の基本的な釣り方は、底まで落として、糸を張ってアタリを待ちます。
でも、これだけじゃアタリが無いのがほとんどです。カワハギはホバリングしてエサを食べて竿先にアタリが出ないことが非常に多いのです。このため、エサ盗り名人の異名があるほどです。
あまりアタリが無い場合は、ここからオモリを底に付けた状態で竿先をシェイクして叩くように動かします。そのあとに竿先を持ち上げるとカワハギがエサを食べにくかった時から急に食べやすくなったりするため、エサを追いかけて食ってきてアタリが竿先にも伝わりやすくなります。だいたい、ぼくが行う動作はこんな感じです。
狙うポイントも防波堤の際で十分です。釣れます!釣れない時は少しずつ歩いて移動しましょう!
また、カワハギ釣りを始めて間もない方に特におすすめしたいのが時間を意識した釣りです。カワハギはエサを盗むのが上手いので、アタリが無い状態であってもエサがすでに無くなっていることも少なくないのです。なので、アタリが無くても5分に1回ペースで仕掛けを上げるなどルールを作ってみましょう!
カワハギの仕掛けの特徴となっているのがハリスの短さもあります。他のメバルやカサゴ釣りなどと比べても特に短く3-5cmとか超短いのが特徴です。長くしているとアタリが分からなかったりするためです。
投げ釣りというカワハギの釣り方
キスやカレイを投げ釣りで狙っていてもカワハギは時々掛かってきます。
特にカレイ釣りの場合はときどき外道で掛かるのですが、実はカレイ釣りの場合はカワハギが釣れないようになっています。掛からない理由として針が大きいことが挙げられます。カレイを釣る場合は針を大きくして、エサ盗りに針を吸い込ませないようにしています。これはエサ盗りのカワハギやフグはハリスを噛むことが多いためです。
流線針の8号や9号ぐらいなら掛かりそうですが、カレイによく使われるカレイ針の12~14号とかになると結構大きいですからね!
使い方としては、ちょい投げ用のタックルで十分です。投げ用の天秤の先に糸付き針のキツネ針を1本だけ結んでも良いですし、丸おもり等の中通しオモリを道糸に通してサルカンを結んで、その先に糸付き針でも構いません。
ルアータックルで釣る場合はPEが擦れる可能性もあるため、リーダーの先にタル付き重りを付けて、その先に糸付き針を結んでも良いでしょう。
もちろん、糸付き針以外にもキツネ針を用いた仕掛けが市販品であります。カワハギの投げ用の仕掛けを選ぶか、ベラ用の仕掛けもキツネ針を使っていておすすめです。
アタリがあって、合わせを入れて掛かる場合もありますが、キツネ針の場合は吸い込んで掛かっている場合も多いのが特徴です。このことから、置き竿にしてちょい投げで狙い同時に胴突で防波堤周りを狙うのがベターでしょう。
▼ちょい投げタックルについて詳しく知りたい方はこちらの記事もおすすめです。紹介している記事はキスのちょい投げですが、仕掛けをカワハギ用に変えれば問題有りませんし、キスのちょい投げでも掛かってくる魚です。
カワハギ釣りのエサ
カワハギ釣りのエサは一般的にアサリが有名ですが、堤防で釣る場合もアサリでも問題ありません。
おすすめは石ゴカイ、カレイ釣りによく使うマムシ(本虫)、シラサエビなどの活き餌です。また、虫エサやシラサエビで食わない時もあるため、釣りの時間が長い場合はエサを数種類用意しましょう。
▼石ゴカイ・シラサエビに関する記事はこちらからどうぞ
ウマヅラハギ狙いのハゲ掛け
ここにむきエビや貝類を刺してウマヅラハギに突っつかせます。
釣り方のイメージとしては、ウマヅラが見えている場合は簡単です。ハゲ掛けの上にウマヅラが来た時に思いっきり竿をしゃくりあげて合わせます。そのままウマヅラが刺されば重たくなるので、テンションを抜かずにそのまま上げます。
この釣りはハゲを引っかけて釣り上げる釣りですので、魚体に傷が付きます。
そして、傷がついたまま逃げられると非常にかわいそうです。なので、絶対に掛けた魚は逃さない勢いで釣りましょう。
見えている魚については、引っかけたと分かりますが、見えていない水深でもこの釣りは可能です。そして、アミエビなどを使って寄せるで水深を底付近にするとウマヅラだけではなく、マルハゲも掛かってきます。そして、ウマヅラ・マルハゲ以外の魚も時々掛かってきます。
いずれにしてもハゲ掛けは引っかけて釣る釣りなので、物凄く抵抗が強い釣りです。
ハゲ掛け用の竿もあるようですが、ぼくが行っていた時は船のプラグで青物を釣る時に使うキャスティングロッドを使っていました。長さは7ft台で、かなり頑丈な竿でした。
しかし、釣りとして面白いか?とキャッチ率というかキャッチできなかった個体があまりにもかわいそうに思えてきたので、最近はやっていません。それでも、水面近くにウマヅラが泳いでいてサビキをしている人のアミエビに寄ってきているのを見かけるとソワソワしていますが・・・。爆
この釣りをするのなら、頑丈な竿とPEラインは必須になります。もしも、ぼくがハゲ掛けをするなら今持っているタックルだと・・・ショアジギング用のタックルか、船のグラスソリッドロッドの太いのでするかですね。あまり柔らかい竿や高弾性ロッドですると、たぶん竿が折れます。特にエギングロッドやシーバスロッドはやっちゃだめです。多分折れます。折れなくてもウマヅラに針を貫通させようと思ったら、よっぽどでないと無理です。
そして、リーリングもめちゃくちゃ重たいのでハゲ掛けをしている時はツインパワーSWの5000番を使っていました。ちょっとやり過ぎ感があるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、それぐらい合わせをした時の負荷と巻いてくる時はしんどい釣りです。
半端なタックルですると本当にタックルが悲鳴を上げる可能性が大です。
ハゲ掛けをする場合はタックルの破損などの可能性があることを認識した上で自己責任でお願いします。
まとめ
カワハギに釣りについては夏から初冬にかけてがもっとも面白いシーズンです。
中でも冬場に肝が大きくなる「肝パン」シーズンは絶対に釣って食べておきたい魚です!
釣り方は色々とありますが、胴突仕掛で狙いながら、ちょい投げで置き竿がベターです。
また、ウマヅラハギは見えていたり、サビキのエサに寄ってきた時は掛けるチャンスなのでハゲ掛けも持参しておくと良いでしょう。
テクニカルに釣って楽しいカワハギ、食べてめちゃウマなカワハギは絶対に釣り人にとって最高のターゲットの一つです。絶対狙ってみましょうね!!
ではでは 良い釣りを!!
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ハゲ掛けは通常の1段式と2段式もあります。